ケータイ小説 野いちご

今、その愛を下されば ~どこまでも愛し、尽くします~

尽くしモード起動!


酔って、寝てしまった平野さんは呼んでも揺すっても起きない。
すっかり熟睡してしまった彼女を俺は抱えて店を出る。

「家も分からないし、このままにすることも出来ないからね。不可抗力だよ?でも、俺にとっては幸せだね」

そんなふうに彼女に囁きつつ、タクシーを拾って自宅の住所を伝えて落ち着くと、彼女は甘えるように肩口に頭を擦り寄せる。

「こんな可愛いとか、これが寝ていて無意識ってのが罪だね……」

彼女の髪を撫でつつ、俺はこれからを予測して微笑む。

「俺のテリトリーに入るんだから、遠慮なくやらせてもらうよ? どうか俺に落ちてきて」

タクシーで十五分、無事に着いたマンションは一人暮らしには広い3LDK。
実家の両親は父親の故郷に定年後に戻り、都内のこのマンションは俺が貰った。

抱っこで部屋に入り、まずなんとかリビングのソファーに寝かせて客間の準備をする。
リビングに続き間の和室は客間扱いなので、そこに布団を敷いて、ジャケットを脱がせた彼女を寝かせる。

そして、メイクを落としてあげて、化粧水を塗ってあげて枕元にミネラルウォーターのボトルを置いて俺はリビングに戻る。

それだけしても、熟睡な彼女は目覚めなかった。

「明日の朝が楽しみだな……」

そうして俺も軽くシャワーを浴びて寝支度をすると心配なのでリビングのソファーをベッドに変形させて寝たのだった。


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