ケータイ小説 野いちご

【完】俺の隣にいてほしい。

*俺が守ってやる

朝、いつもの時間の電車に乗り込んだ私は、奥のドア付近に立つと、カバンからスマホを取り出した。


だけど、開いたのはマンガアプリではなく、メッセージアプリ。


画面を見ると、椿くんから一通のメッセージが来ていて、そこには『もうすぐ乗る』と書かれていた。


実を言うと私、以前椿くんの友達にナンパされそうになってからしばらく朝乗る車両を変えてたんだけど、結局元の車両に戻すことにしたんだ。


べつにもう椿くんたちを避ける必要はないし、朝電車で会っても今なら普通に話せるような気がするし。


何より椿くんに『最近朝電車で見ないけど、朝も会える?』なんて言われてしまったから、彼に会うために今までと同じ車両に乗ったんだ。


これから椿くんに会うと思うと、ドキドキする。


だけど、ちょっとだけそれを楽しみに思ってる自分がいたりして。


私ったら、一体どうしちゃったんだろう。


最初の頃は椿くんのことを怖くて苦手なタイプだと思ってたはずなのに、不思議。


実は椿くんがとっても優しくていい人だってことがわかってきたし、今では彼と一緒にいる時間を楽しいとか、心地いいなんて思うようになってしまった。


男の子と、しかも椿くんのような人と、こんなふうに仲良くなれるなんて思ってもみなかったなぁ……。




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