翌日、ちょっぴり不安な気持ちを抱えたまま教室に入ったあたしは、教室中が妙な空気に包まれているのを敏感に感じ取った。

なぜかエレナと彩乃が椅子に座っている薫子のことを取り囲むように仁王立ちしていた。

クラスメイト達の冷たい視線が3人に注がれている。

あたしは慌てて3人の元へ歩み寄り声をかけた。

「ちょっ、ちょっと……どうしたの?」

「……っ……マジ、酷い!!」

何故かエレナが泣いている。

「え、エレナ……?」

エレナに手を伸ばそうとしたあたしの手をエレナは勢いよく払いのけた。

「梨沙なの!?それとも、彩乃!?どっちよ!」

「ちょっ……エレナってばどうしたの?」

泣きながら怒りを露にするエレナに呆然とする。