* ** *** やっと今日も学校が終わった。 夏休みまであと一週間、普通はあっという間だと思うかもしれないけど、私にとっては恐ろしく長い。 一日でも、一秒でも早く帰りたい。 学校にいる間の私は、ずっとそんなことばかり考えている。 階段の踊り場を通り過ぎるとき、強い日差しが耳の後ろを刺してきた。 振り向くと、大きな窓の向こうにあったのは梅雨の明けた青空。 (ビルとか遮るもの、なんもない…。)