「はあ"〜…。」

ほら、また始まった。

クズな、あたし達の会話が。

「ちょっと薫。そんなオッサンみたいな溜息やめてよ。」

「あ"?うるさいわねぇ…。こっちだって色々あるのよ……ぉぉぉおおおお!!!おおお!!(泣)」

そう言って薫は机に顔を埋めながら泣き出した。

「薫さん…一体どうしたの?いつも上から目線の薫さんじゃないじゃんか。なんかあったの?」

「さとみちゃん…一言多いですよ…。でもほんとに薫さん様子がおかしいですね…。どうしたんです?」

「…実は…。」


「自分は童貞だって言ってた子が童貞じゃなかったのよぉぉぉ…。」


「「「…はぁ?」」」

こんな綺麗に3人がハモったのはいつぶりだろうか。


「聞く気失せた。帰る。」

「そんなことですか…。」

「さとみも仕事あるし行くわ。」

「ねぇ話くらい聞こうよみんな。ちょこっとだけ。 ね?ちょこっとだけだから。先っぽだけ。」

「うん薫。最後の言葉は明らかに違うからな??」

「まぁ、いいからいいから。聞いてちょうだい。」


3人は諦めたように薫の話に耳を傾けた。


「その日はいつも通り、童貞を探して街中を歩いてたのよ。」

「ううん、なんかそこからもう最悪ですよね。」

「真妃あんたは黙ってな。」

「そしたらね…もう中学生なんじゃないかってくらい可愛い子がいたのよ!!」

「それもう中学生なんじゃないの?」

「いや、歳を聞いたら高一だって言ってた。」

「あたしらの一個下か。」

「それがね、違ったのよ。」

「なんなの薫さん。」

「こっちが聞きたいわよ!!!」

「薫逆ギレせんといてや(´・ω・`)」

「だってね!?めっちゃ上手かったのよ!!だからね!?『初めてじゃないみたい』って褒めたら、『初めてじゃないし』って!!」

「いやだって童貞って確認しなかったんでしょ?」

「そりゃしないわよ!!童貞だけ狙ってるってばれたら逃げるかもじゃない!!!」

「ほんとクソですね薫さん。」

「さとみ、てめぇ後でしばくかんな?」

「さとみこわいっ。薫さんひどいよっ。」

「でね?その時にこう言われたの。『あ、あと俺高一って言ったけど、本当は中三。ごめんねお姉さん。』って!!やばくない!?惚れるぞ!?」

「うっわぁ…薫ついに犯罪者かぁ…。」

「薫さん今までありがとうございました。」

「薫さんばいばい♪」

「さとみに至っては嬉しそうだなコノヤロウ。」

「てかさ、中三で童貞じゃないってやばくないか。今の時代そこまで行ってんのか。」

「えー?ふつーじゃないかな?あたしなんて処女卒業中二だし。」

「さとみちゃんの処女卒は聞きたくなかった。」

「さとみは特殊な仕事してるしねぇ…。しょうがないんじゃない??」

「いやしょうがないで済ませることなのかそれ。」

「みんな怖いね、。わたしそういうのできない…」


♪。.:*・゜♪。.:*・゜♪。.:*・゜

「ん?私の携帯だ!…もしもし?…晴矢くん?どうしたの??…今日、晴矢くんの家に…?…うん!大丈夫!…泊まり?りょうかいだよ!お泊まりセット持ってくね!はーい!……ってことで、みなさんさよーなら!またね!ばいばぁい!」



「…まひるって確か…直哉っていう彼氏いたよな…。」

「え。今は別れて、秋也くんと付き合ってるんじゃないんだっけ。」

「え…?直利くんでしょ…?」


「「「…え?」」」


まひるの彼氏は、未だ謎のままである…。


to be continued…?