「着いたよ。」
いつの間にか保健室に来ていた。
「ありがとう。もう大丈夫。早く行かないと授業おくれるよ?」
「いや、先生来るまで待ってる。心配だから。」
え~!嘘。
たぶん私は坂倉くんに恋をしました。
「あ、そうだ。柿崎さんって言いにくいから、咲でいい?」
突然そう言われた。
咲、なんて言われたら、私やきだこになっちゃうよ!
「う、うん。友達になってくれるの?」
恐る恐る聞いてみた。
無理って言われたらどうしよう。
「あぁ!…あ、そうだ。俺の事も呼び捨てでいいよ!」
「え、じゃあ、ニックネーム付けていい?」
「もちろんいいよ。」
よかった。
「うーんとね、なら、りゅうちゃん!」
「あはは、いいよ。」
そう言ってりゅうちゃんは私の頭ぽんと手を置いた。
「私、ちょっと寝てていい?」
「うん。先生呼んでくるから。寝てていいよ。」
やっぱりゅうちゃん好きになっちゃった。