高校2年の夏になった。

私はある人を待っている。

風通しの良い三回の教室は今の時間誰もいない、縦横にずらっと並べられた机はそれぞれが違う。

落書きがされているのもあれば切り込みが入っているものもある。

横のフックにバッグや体育館ばきがかけられている机もあれば、机の脚がガタガタと揺れる机もある。

私は机にペンを置いて立ち上がると、風に揺れて踊っているようなカーテンのかかっている窓へと近づいた。

晴れ晴れとした空とは対照的な寒色のカーテンがよりオレンジがかった太陽を際立たせてる。

窓の外を見ると森が見えた。

もっと幼い時はあの森で鬼ごっこやかくれんぼをして遊んでいた。

遊んでいたのに。