小さい頃からずっと仲が良くて、互いに心から信頼している幼なじみ。
きっとこの関係は切っても切れないもの。
そう信じてやまなかったのに、どうして私は今……。
「美羽、好き…大好き。
もう俺以外誰も視界に入れないで」
幼なじみである彼に、迫られているんだろうか。
「宏…?いきなりどうしたの?
私も宏のこと好きだよ?」
「違う、意味のない言葉はいらない」
「え…?」
彼が、ぐっと私に近づいてくる。
理解不能な行動に私の頭は真っ白。
「今日の宏、変だよ…」
「ずっと美羽とキスしたいって思ってた」
「……っ!?」
あまり聞き慣れない言葉に、顔が熱くなる。
「……ふっ、美羽可愛い。
照れてる」
「宏…やだ、今の宏やだよ」
甘えたがりな宏が、今は大人っぽく見えて強引で。
どうしてこうなってしまったのか。
『私ね、好きな人できた…かも…』
それは、私のこの一言から始まったんだ。