ケータイ小説 野いちご

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冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。

胸の高鳴りと罪悪感




夏休み明け。



外は相変わらず暑かったけど、いつもの道を歩いて学校へと向かう。



楠木が私の家に来て以来、彼とは一度も会っていない。



あの後私が泣き止むまでずっとそばにいてくれて、楠木に助けられた私。



それからは連絡を特にとることもなかったし、会うこともなかったけど、夏休み最後の昨日に楠木から連絡が来たのだ。



それは今日の朝、一緒に行こうという誘いのメッセージだった。



メッセージ自体は素っ気なかったけど、楠木からの誘いだって思ったら自然と笑みがこぼれていて、了承した私。



そしたらなんだか今日、久しぶりすぎて少しだけ緊張している自分がいた。



いや、だって久しぶりだし。



最後あんな形で終わってしまったから、少し会うのが恥ずかしいなって感じで。



うん、きっとそう。



あの時楠木の本音を聞いて、過去の話も聞けて、本当に良かったと思った。



あのまま何も知らないでいたら、きっと私は楠木のことをひどく言い続けていたと思う。



そう考えたら、夏休みであるあの日に楠木が家に来てくれて良かったなって素直に思えた。


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