「菜穂、おはよう。
朝だよ」



次の日の朝。
いつものように蓮くんに起こされる。



やっぱり今日も先に起きることができなくて、蓮くんの言葉で目が覚めた。



「…蓮くんおはよう」



「おはよう菜穂。
本当に可愛いね、菜穂が好きすぎてどうしよう」



「……っ」



蓮くんは起きて早々に私を照れさせることを言う。



もちろん私の顔は熱くなり俯いていると、蓮くんに優しく抱きしめられる。



それが嬉しくて抱きしめ返すと、今度はお姫様抱っこをされた。



いつもなら何か言うのだけど、離れたくなくて蓮くんに身を任せてぎゅっとしがみつく。



「……もー可愛いことしすぎだよ菜穂。
朝から心臓に悪いな」



蓮くんはそう言って嬉しそうに笑うから、私もつられて笑った。