【恭介】

教室に着くなり、俺は自分の机に項垂れた。

なんであいつはあんなかわいいかな。
俺は今まで理性を保つって事はしたことがない。

溜まれば近寄ってくるテキトーな女とヤッて
発散してた。

だから耐え方なんて知らねーのに
あいつの行動や仕草、声が俺を煽る。

これが無意識だからまたやっかい。
辞めろと言って辞めさせられるもんじゃねぇ。

どーすっかなぁなんて事を
未だに俺の周りに寄ってくる女たちを無視して
考えていた。


「はーい。そこまで~。
 きょーちゃんは大事な大事な彼女がいるから
 諦めてね~。あ、俺はフリーだからいつでも
 大歓迎だよ?なんなら今乗り換えちゃう?」

なんて聞きなれた声がしたので顔を上げた。
そこにはやっぱり遥がいて、
俺を囲んでた数人の女の目がハートになってた。

『じゃあまた後で相手するから
 今はどっか行ってね~』なんて上手くあしらってくれた。