ケータイ小説 野いちご

デキる女を脱ぎ捨てさせて

7.モテ期に塩を

 数時間しか眠れなかったけれど気持ちは前向きだった。

 まばゆい朝日に目を細めて大きなあくびをした。

「大あくびとは可愛らしい顔で意外だね。」

 いつの間にか私の隣には大きな影を落とす人が立っていた。

「おはよう、ございます。」

「おはよう。」

 何?そのしれっと挨拶代わりの軽い可愛いの言葉は。

 非難したい気持ちをなんとか押し留めた。
 小さな一言を気にしてるって思われる方が癪だった。

 隣を自然に歩く彼は私に歩調を合わせてくれる。
 最初の頃は私を置き去りに先に行ってしまったことを思い出すとフフッと笑みをこぼした。

「何?いいことでもあった?」

「フフッ。内緒です。」


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