それから三日後。いつものように帰りのSHRが終わったあとカバンに荷物を詰め込んでいたら、璃子が私の机に来て声をかけてきた。


「やっほー、雪菜」


「あ、璃子。あれ?璃子ってたしか今日もバイトだよね?」


「うん、そうだよ。しかも今日はイケメンの先輩とシフトが一緒の日なの。ラッキー!」


「へぇ、よかったね。頑張ってね」


「ふふ、ありがと。あ、そういえば雪菜、あの件はどうなったの?」


「え、あの件って何?」


「ほら、あれだよあれ!彼方くんのこと!その後彼に連絡はした?」


やっぱり聞かれたと思いながらも、正直に答える私。


「……し、してない」


「え~っ、なんで~っ!?」


「だって、別に私一ノ瀬くんに興味ないし、それに実はその連絡先の紙、無くしちゃって……」


「えーっ!ウソでしょ!?」


「間違えて洗濯しちゃった」