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トシノサ恋 ~永久に…君に~

あなたと私は…

改札を通って

駅を出てから自分の家まで

やっとの思いで歩いた。

部屋の前まで行くと…

「…紗和…?」

聞き慣れた声が、私の名前を呼んだ。

「……あ…」

うつ向いた顔をゆっくり上げると

そこには、スーツを着た背の高い男の人が

私の顔を心配そうに除き込むように

立っていた。

「……勝平…どうして…?」

…ドキン…

急に心臓がザワザワと騒ぎだす…。

「仕事がずっと立て込んでて…

今日も休日出勤だったんだけどさぁ…

やっと、仕事が片付いたから…

紗和に会いたくて…。」

「…うん、そっか…。」

私は、勝平の顔がまともに見れなくて

すぐに、ドアの鍵を開けようとした。

「…一応…17時くらいにLINEしんだけど?」

「…え、あ、ごめん……ちょうど出先で

気がつかなかった…

今日、日向子と会ってたから……。」

「……え、畑野さん?」

「…うん…。」

そう言って私は、ドアを開けた。

また嘘…ついてしまった。

勝平は何も聞いてないのに…

自分から……。

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