「…ええ!

それで、紗和…

その生徒とデートすることに

なっちゃったわけ?!」

「…うん……。」

「マジか…っ。」

そう言って私の顔を少し呆れ顔で見てるのは

私の10年来の親友…

畑野 日向子(はたの ひなこ)だ。

彼女とはお互いに

隠し事は無いと言ってもいいくらい

何でも話ができる仲。

あれから一週間…

学校では普通にしていたけど

新井くんを変に意識している自分が

本当に恥ずかしく…

いてもたってもいられず…

金曜日の夜…私は親友の家に

押し掛けて泊まりにきている。

「でもさぁ…

そんな事ってあるんだねぇ…。」

「え?何が…?」

「だから、男子生徒から

愛の告白なんて…。」

「愛の告白っ…?!」

「だって、そうじゃん…

うちは女子高だから

しかもお堅いお嬢様ばっかだから…

ちょっと羨ましいかもっ!」

そう言って日向子は笑っている。

「あのねぇ…真剣に悩んでるんだよ?

傷つけないように

どうやって話をすればいいのかって…。」