後から両親に聞いたら、私は2週間近く行方が分からなくなっていたらしい。

つまり、あの丘にいた少年の言っていた『時間をワープする』とは本当に起こっていたらしい。

でも、それもありえるかもしれない。

私は、その少年……ううん。

その『お人形』をよく知っている。

夢みたいな話だが、あれは昔丘の近くで失くした私が手作りのミサンガを手に付けたお人形だったのだか

ら。

ブルーの瞳に、少し不器用に作られたミサンガ。

見間違える訳がない。

これは、お人形からのプレゼント。

幸せというその名の意味を……。

私に思い出させてくれた、素敵な物語だ。