何で市原さんが、この人達と一緒に居るの!?

口調もいつもと違うし
私は、動揺を隠しきれないでいた。

「それで、この後……この人をどうする気ですか?」

「そうだな。山奥にでも監禁しよう。
丁度怪文書の事もあるし響夜社長もそっちに
気を取られているから、いくらでも誤魔化せる。
食事を与えずに放置しておけば、いずれ死ぬだろう。
後は、死体を埋めれば見つかるまい」

な、何ですって!?
私を監禁して死んだら埋める気なの!?

すると辻先生の息子さんが

「ですが厄介なのは、社長より
副社長ではないですか?
あの人は、あなた同様に頭の切れる人だ。
下手したらバレてしまいますよ?」

そう言ってきた。

そうだ。もしあの現場を副社長が見ていたら
ここを割り出せるかも知れないわ。

あ、でもあの人は……。

「確かにあの人なら簡単に割り出せるだろうな?
だから、あえて取り引きを持ちかける。
今まで通りに取り引きに応じないと
この女を殺すと脅してな。いくらあの人でも
この女の命に関われば手も足も出ないだろう」

えっ……?

取り引きって……じゃあ
これとは、無関係ってこと?