すると副社長は、舌打ちをすると
強引にベッドからおりようとした。

「おい。朔夜?
お前……何処に行く気だ!?」

「帰る。こんな所に居たら安心して寝れない」

「はぁっ?帰るってダメに決まっているだろ!?
お前……倒れたばかりなのに」

「うるさい。俺は、帰る」

「朔夜!!」

慌てて止めようとする社長。
しかし副社長は、錯乱しているかのように
暴れて出て行こうとする。

私は、唖然と見ていた。

「朔夜……落ち着け!?」

「離せ。帰る!!」

必死になる副社長を社長は、
ギュッと抱き締めた。

「もう分かったから。俺がそばに居るから
だから、落ち着け!!朔夜」

社長がそう叫ぶと副社長の動きが
ピタッと止まった。