仁くんが熱を出して休んだ次の日、仁くんはすっかり元気になっていつも通り登校していた。
『僕がいなくて寂しかったんだね!』
と朝の人が多い廊下で仁くんに叫ばれながら抱きつかれた時は怒りたくなった。
だけど間違っているわけではないので我慢した私は本当に偉いと思う。
そしてその日から約1週間後………
「…………。」
「美桜?どうしたの?さっきから校内模試の結果の紙を見つめて機嫌悪いけど。」
「ほんまに!どうせ美桜は賢くて上位やねんからええやん。
今回はどう?毎回2位やけど1位取れたん?」
菜々子と沙彩は羨ましそうに私を見てるけど………
「な、ん、で!!
なんで仁くんにだけ勝てないの!?」
2位なんて全然嬉しくない!
完璧な私は勉学もトップでないと気が済まないのだ。
というかプライドがある。
だけど高校に入ってから万年2位。
一度も1位になったことはなくて、もちろん毎回1位なのは私の彼氏の仁くんである。