ケータイ小説 野いちご

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中島くん、わざとでしょ

空虚







大好きな週末のテレビは半分くらいしか頭に入ってこないし
お気に入りの少女漫画を読んでもキュンキュンするどころか現実とのギャップに落ち込んで。


夜に中学時代の友だちから『明日ヒマ?』って連絡がきたけど、今の気持ちを正直に話して遊ぶ話は断った。



────中島くん。


頭の中、そればっかり。



軽薄で、嘘つきで、最低、なんて、言っちゃった。
事実だよ。
思ったことを口にしただけ……だけど。



ふだんは、あんなに強気で発言することなんてまずない私。

あれほどムキになったいちばんの原因はたぶん自分にある。



中島くんとのキス。
1回目は、嫌悪感しか抱かなかったのに
2回目は、遼くんと重ねてしまった。



遼くんとのキスを思い出して、さらにそれを忘れてしまうんじゃないかって思うくらい、体の中ぜんぶ中島くんに支配された感覚になって


……怖かった。



中島くんのことを否定しないと、あの無条件に甘やかしてくれるようなキスを、また欲しがってしまう気がして。


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