ケータイ小説 野いちご

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中島くん、わざとでしょ

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結局、ご飯を食べないままお昼休みが終わり。
帰りに気になって保健室に寄ってみたけど、中島くんの姿はなかった。

だけど、教室に戻ってもあの綺麗な顔は見当たらなくて、ロッカーの荷物もなくなっていた。




「中島なら、さっき出て行ったっすよ」


浦本くんが隣に並んでくる。



「……帰ったんだね」



あれたけ熱があるなら家で休むのが一番。

「よかった」と付け足すと、なぜか浦本くんはムスッとした顔で




「よくねぇし」

「えっ?」

「ちゃんと、上月さんが見てやってくださいよ。中島は間違っても、大人しく家に帰って寝たりしねぇから」



どういうこと?



「でも、荷物持って出ていったんだよね」

「そーだけど。 中島にとっての自宅って、ひとりで寝るための場所でしかねぇし」



一人で眠るのならこの場合丁度いいんじゃないかと
ますます頭をひねる。




「俺の言いたいことわかんねぇっすか? 彼女ならもっと危機感もったほうがいいって」

「危機感って何の?」



彼女を否定するのも忘れてつい聞き返した。




「西区の繁華街に行きゃ、あいつを介抱してくれる女なんかごまんといるって話」


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