あーあ。


何やってんだろ俺。


すっかり恋に溺れてんじゃん…。


「ぼーっとして、どうしたの?らしくねぇじゃん。」

「え?あ、わりぃ…」


仕事だって、前みたいには集中出来てない…。


ダメだよな。


仕事は仕事。


プライベートのこと考えることなんか。


「梓ちゃんのことで頭いっぱいになってるの~?」

「ブホッ!?ゴホッゴホッ…ッ!う”…」


図星すぎて、飲んでた水を吹き出してしまった。


カッコ悪い…。


「んだよ~図星だったんだ。まぁーいいんじゃない?」

「別に…」

「誰かを想うことも大事な経験だからね。ま、それを仕事にも活かせよ。」

「うん…」


軽く俺の肩をポンと叩くと、大ちゃんは接客に戻っていった。


仕事に活かす、か。


女心の勉強でも使えるんだろうな。