side相川さくら

「失礼しま…!!」
私は、コンピュータ室に入るため、職員室に向かっていた。
まず、鍵をもらわなきゃ意味がない。

そんな矢先。
職員室のドアをノックし、規定通りの挨拶を交わそうとしていた、その時。
職員室が、赤で染まっていることに気づく。



…あの時、先生はどこにいた?
連絡をして、放送がなって…

先生がいなくなってる…?
何も言わずにどこかへ逃げた?
そして、逃げ込んだ先が職員室?
そのあと、殺された?


私は、先生の机へ寄った。

「…!やっぱり…。」


先生が愛してやまないラッコ型のひざ掛けが
赤一色で塗られている。

…やっぱり血だ。


隣は、3組の先生、だろう。


もしかして、教師は全員殺されてる?
他の学年は?
他の学校は?



私は鍵を手に取った。

今は、どれだけ疑問に思っても仕方がない。
今やるべきことは、アカウントを確認して、
それを伝えること。


それで、死ぬことを免れるかもしれない。


「失礼しました。」