辺りもすっかり闇に包まれーーー



「もうそろそろだな」


「うん」



花火が打ち上げられる時間が、刻一刻と迫っていた。



生き生きとした表情の相川くん。

彼の横顔は本当に綺麗だった。



「…?どーした?」


「えっ!?」



あんまりジッと見すぎてたからか、相川くんはクス、と笑いながら私に問いかけてきた。





うぁぁぁ、やっぱり緊張する…





付き合ってた時とはまた違う感覚だった。

両思いになるもう少し前のーーー



まるで、片思いをしていたあの時のような不思議な感覚…





「あ、あと5分」



隣に座ってる相川くん。

腕時計をチラチラと確認しながら、どこか落ち着かない様子だった。