ケータイ小説 野いちご

【完】『空を翔べないカナリアは』

VOL.1
〔6〕


週末。

美姫は美優の顔を見るなり、

「あのね美優、貴慶さんとはうまくいってる?」

と核心に切り込んだ。

美優は最初こそ、

「まぁまぁかなー」

とあれこれはぐらかしていたが、

「もしかして、まだ?」

と美姫がズケッとした言い方で図星を射抜くと、

「うん」

と、美優は素直にうなずいた。

「美優ってさー、恋愛だけは臆病というか苦手だよね」

美姫は言う。

「うーん…そうかなぁ」

「やっぱり、あのときのことがあるからかなぁ」

と美姫は、なんとなく見当がついていたらしい。




< 42/ 275 >