家に帰ると、陽は鞄をソファに投げ捨てて、ベッドにダイブした。
「〜っ、もうっ!何なの、あの人っっ!」
名前のつけられない感情が陽の頭の中をグルグルと巡って、ポカポカと枕を叩いた。
( 最低だっ、ほんっとに、最低だっっ、もう絶対にあの人とは関わらないようにしよう、)
陽はそう心に決めた。
ーーヴーっ、ヴーっ
「わっ、びっくりしたぁ、、誰だろう」
着信画面にうつしだされていた名前は、親友の 佐藤 里香 (さとう りか)の名前だった。
(里香か、どうしたんだろう、、)
「・・もしもし、里香?どうしたの?」
「キサラギっっっ!あんた、今週の日曜日空いてるっっ!?空いてるわよね!?」
「えっ、う、うん、一応空いてるけど・・一体、どうし 「よし!空けときなさいよ!9時に迎えに行くわ!」
ーープツッ、プー、プー
「・・あ、相変わらずだなぁ "」
嵐のような出来事に陽は苦笑いを浮かべながらも、久しぶりに会う親友との休日に心を躍らしていた。