輝琉の家に着くと彼はホットココアを差し出してくれた。

 「ありがとう」

「いいえ、お礼なんていりません…こんなに泣いて、こんなに体が冷えるまで外にいるなんて…」

私は持っていたカップを置いて、彼に抱きついた。

 「怖かった…でもちゃんとこれで前に進めるよ」

もう終わった。
大丈夫。

だから私には彼にあの言葉をやっと言えるんだ。

彼の目をまっすぐ見つめた。
 
「好きだよ、輝琉のこと。私を輝琉の彼女にしてください」