澪月side

水曜日になった。たまに緋山君とはメールでやり取りする。だけど、そんなに多くやってる訳では無い。
「……寂しいなぁ。」
毎朝やっていた握手も、ご飯作りも無くなって、自分1人分しか作らないとなると目に見えて“今は1人なんだ”と実感する。緋山君がいることが当たり前で気づかなかった。緋山君
と握手ができるようになった理由。普通に話せるようになった理由。昨日みたいに抱きしめられても嫌じゃなかった理由。

_______________全部緋山君だったからだ。

私は恋には鈍感じゃない。小説で読んだり、眞白先輩とか、ことちゃんとか、茜先輩とかと話したりするから分かる。
きっと、緋山君の事が好きなんだなぁって。こんな考えであってるのかは分からないけど。私なりに考えた結果だった。

「明後日は、合宿、か、」
緋山君に、電話で聞いてみようかな。明後日の合宿には来れますか?って。来れなかったらどうしよう。澄君も彗君もきて、みんな集合するのに緋山君だけが来ないなんて。

_______________楽しみだったんだけどなぁ。