「はよ、雨」


翌日、律は珍しく遅刻しなかった。

「あれ、おはよう律」

「あれってなんだよ」


クスッと笑って私の髪をくしゃっと撫でる。


「もぉ、やめてよー」

手ぐしで乱れた髪を直して律を見上げた。


「ははっ、ごめん!」

「もう!反省してない!」

「つい、したくなるんだよ」


そんな言い合いをしてると紫色がきた。



「あれ、律だ」

そう言って
おはよ、雨と私に微笑みかけた。