月曜日、学校に行くとまた紅祭りが生徒の話題の中心にあった。


「次の捧げ者、横井先輩なんでしょ?」

「かわいそう」

「私だったら耐えられない」


「警察はまだ犯人の目星がついていないんだとよ」

「当たり前だよ、だって小枝さんを恨むような人、この村にはいないもん」

「じゃあ、犯人は村の外の人?」


ざわつく校内。


特に、廊下のある一ヶ所がやけにうるさい。

そこには、例の捧げ者に選ばれてしまった横井さんがいた。


「芹、大丈夫?」

「捧げ者なんて、辞退しちゃいなよ!」

「そうだよ!」


と、横井さんの周りにいる人達が言う。

しかし横井さんは、


「大丈夫!殺されるわけないじゃん」


と笑って答える。