彼女と付き合い始めてから、ちょうど1ヶ月が経った日の放課後。

彼女から

「どうしても話がしたい。」

と言われて、彼女と体育館裏に向かった。



「話って?」

立ち止まるより早く、彼女に聞いた。

別れ話だってわかってたから、早く終わって欲しくて、彼女を急かした。

だが、彼女の一言目は、予想外のものだった。

住崎「、、、、何か、あったの?」

「、、、、、え?」

きっと、今の俺はすっげぇ間抜け顔だと思う。

住崎「いきなり話しかけて来なくなったり、
目を合わせないから、何かあったのか
なって。」

「、、、、何にもねぇよ。」

住崎「ッ、、、‼︎」

低い声で言い返す俺が怖かったのか、住崎は少し顔を歪め、俯いた。

住崎「、、、、、、そっか。
私が気持ち悪くなったんなら、言って
くれれば、私から離れたのに。」

(違うッ!)

と、出かかる言葉をギリギリの所で飲み込んだ。

住崎「、、、ごめんなさい。
迷惑かけて。」

(何でお前が謝ってんだよッ!)

住崎「短い間だったけど、、、




楽しかったです。

ありがとうございました。

それと、」

住崎は少し涙声になりながら言った。

住崎「、、、










好きでした。」


「え?」


驚いて何も言えずにいる間に、住崎は俺の目の前から逃げるように去っていった。


(今、何て言った、、、?
俺に、好きだったって言ったのか?)


グチャグチャになった頭の中を整理できるのには、時間がかかった。



そして、俺は間違っていたんだ、とこの後に気づいた。