「じゃあ夏休みに向けて俺はお前の数学の成績を上げる作戦を練らねーとな。」


「よ、よろしくお願いします…。」



特別教室。

俺の大事なやつと大嫌いなアイツがふたりっきり。

そんな場所の扉の前で俺はひとり、ため息をつく。

でも仕方ない。


俺は自分からふっかけた勝負に負けてしまったんだから。