黒川くんから告白され、お友達を始めた日から数日。



私の人生では考えられなかったことが毎日のように起こっている。



お昼はもちろん一緒に食べるし、帰りも毎日家まで送ってくれる黒川くん。




クラスのみんなも、教室に黒川くんがやってくるたびに驚いて怖がっていたけど、今は大分落ち着いた。



あ…黒川くんだ。


休み時間、教室の窓から中庭で友達と話している黒川くんを見つける。



人間の血が通ってないとか色々な噂が飛び交う黒川くんだけど、でも、初めて話しかけてくれた日から、黒川くんをそんな風に思ったことは一度もない。



むしろ…。



「…姫野さん」



!!


突然誰かに名前を呼ばれて少しだけ顔を上げる。