今日の授業はすべて終わり殆どの生徒、教師は総会場へ向かっていた。



「フィーちゃん、大分なれたんじゃない?」



もう二人しか残っていない教室で男子生徒が声をかけたのは17歳の、本人曰く右目は黒く見えないが、左目はオレンジと紅の下から上へ鮮やかなグラデーション、カールがかかった水色の髪をポニーテールで結ぶと肩スレスレになっている今年の生徒会第二副会長だ。



「えっ…まあ、1年生からやってるともなれば大分なれたって言うべきだと思う。」



「まあ、フィーちゃんなら、なんとかなるよ。

生徒の席から見てるから頑張って。」



そういうと、彼女の制服の袖を掴んだ。



いつものことだが、彼女が術式を使った。



「上級術式、瞬間移動(テレポート)」