優勝者が二人でたと言う珍しい精戦祭りが終わり年が明け、一月も半ば。



そして今日、担任の見た目は60代のおじいちゃん教師、中身は先代国王の側近だった元剣士がこう言った。



「それでは、3SSにはそれぞれ進路希望調査を書き提出してもらいます。期限は3週間、それまでに私か管理者様に届けるように。」



進路が決まって卒業を待つ4年生ができた代わりに、今度は3年生のフィーネたちが入れ替わるように進路選択を迫られていた。



聞いた話だが、カイラはファレリアの指名で側近に、シオンは家業を継ぎ、リクはその腕を買われ見習いだが国の研究員となるらしい。



「家を継ぐもよし、王宮で働くもよし、研究者になるもよし、軍に入るもよし。
とりあえず白紙で出すようなことはしないでください。
ではまた来月、解散です。」



皆思い思いに教室を後にした。



「フィーちゃん、行こっか。
荷物はもう家にあるからね。」



ゲキは、少しぼーっとしていたフィーネに手を差し出した。



「う、うん。」



1月からはほとんど生徒会の仕事はないに等しい。



そして今日から3週間、3年生は特別休日となる。