気持ち悪さが残るまま私は豊と共に学校へと向かった。



授業の途中から教室へ入る気にはなれず、屋上へと向かう。



「お前も行くのか?」



「うん」



「また来いよ」



屋上の入り口の前で豊が急に立ち止まった。



何のことだ?



「主語をつけろよ」



「お前だっていっつも主語がねぇだろ?!」



「そう?」



またもや喧嘩口調の豊の前であたしは首を傾げてみせる。



「お袋気に入ってたみたいだし、話でも聞きに行ってやってくれ」



「あーー!!豊のお母さんあたしも好きだよ。豊こそきちんと実家に帰りなよね!!」



「わかってるよ」