そうやって、天使と悪魔に挟まれて…
ひと月をまたいだ、ある日。



「れーんとっ!
ね、一緒に飲もっ?」

いつもの如くやって来た元カノが、
今日はいつにも増してはしゃいでる。


「どしたの?
なんかいい事でもあった?」

差し出されたシャンパンらしきものが入ってる袋を、受け取りながら尋ねると。


「そーなのっ!
だから今日はお祝いなのっ!

実はねぇ…フフっ。
遥さんと付き合う事になったんだぁ!」


瞬間、心臓が思い切り縮んだ気がした。



「っ、ふーん、そう。よかったね」


「反応薄っす!
もっと祝福してくれてもいーじゃんっ!」


「いや、こーなるのはわかってたし…
むしろ、いつまでジレジレしてんのかなって思ってたからさ」


「ん〜、まぁ今回は慎重に?
だって運命の人だからさっ」


「ああ、言ってたね。

ツマミ、チーズでいい?」


サラッと流しながらも…

僕はキミに彼氏が出来る度に、大なり小なり動揺する。