ナナの家に行った日から数日後。

突然、私の家にナナが押しかけてきた。


「杏奈っ、杏奈!!」


かなり息切れをしているようすから、走ってここまで来たらしい。

「どうしたの、ナナ!
お腹の中に赤ちゃんがいるのに、大丈夫なの!?」

「それより、大変なの!

杏奈が私の家に来た日以来、蓮が、帰ってこないの!!」

「蓮君が!?」


福也君のときと同じだ……。

蓮君も、突然姿を消した……。


「ナナ、とりあえず落ち着いて。

今、お茶淹れるから」


私は、とりあえずナナを家にあげた。

何の事情も知らない翔と舞衣は、不思議そうにこちらを見ながらも、絵を描いて遊んでいた。