「この学校にある桜が満開になり、春の風が心地よいこの時期。いかがお過ごしでしょうか?

新入生のみなさん!入学式おめでとうございます。今日から、野いちご高校の生徒です」




入学式。


まだ綺麗でシワのない制服を着て、緊張する中膝と膝をくっつけてパイプ椅子に座っている。



正直、キツイ。


今は、校長先生のありがたーいお話の真っ最中。


だけど、内容はまったく頭に入ってこない。
足が痛いし、背筋を伸ばしているからか背中も痛くなってきた。



はーあー早く終わんないかなー?


そう思い続けて30分。
入学式のもくじ通りに行けばあと1時間もある。


気が遠くなってきた。

体育館のステージ横に設置されたでかい時計をチラチラと見ても時計の針は全然進まない。



もう限界だぁー


私はそう思い、パイプ椅子に深く腰をかけ背もたれにもたれ、足を少し開く。


あっ、ちょー楽!



そう思いながら、眠りについた。