直接さようならなんて言えそうになかったから、手紙を書くことにした。



まず、次咲くん。



手紙だなんてちょっと照れくさいけど、直接言うのはもっと照れくさいから書きました。

私、イジメられている次咲くんをいつも横目で見ていて…助けようなんてこれっぽっちも無かった。

私まで巻き込まれたくない、ずっとそう思ってて…見て見ぬふりをしていたんだ。



ごめんなさい。

あの時私が飛び込んでいれば、もしかしたらイジメは無くなったのかもしれない。



クラスメートに相談していれば、他の誰かも次咲くんを助けてくれたのかもしれない。

次咲くんが長くに渡って苦しめられたのは、私が見て見ぬふりをしたせいだよ。



だから、次咲くんが悪魔に助けを求めてしまったのは私のせい。

私がそうさせてしまったんだよ。



もう、自分を責めないでね。

次咲くんは辛くて苦しかっただけで、誰でもいいから助けて欲しいほど辛かったんだよね。



そして、私をたくさん助けてくれてありがとう。

隣にいてくれてありがとう。



次咲くんと友達になれて良かったよ。