ケータイ小説 野いちご

真っ白に汚した あの日の気持ち

君を裏切る事なんて

私の席は 君の隣りだった。
そして彼の後ろでもあった。


君は大好きな彼のことが授業中にも見れると喜んでいるけれど、
君の大好きな彼のことは私にも見えているんだ。
ごめんね。
そう心の中で呟く。


少し 少しだけ騒がしい教室で黒板の隅が視界に入る。
私が私の宝物と受ける最後の授業。
確かに消したはずの私の宝物の分身は 消え去ったあとでさえもその醜さを発揮するのだろうか。


前を向くと彼の背中が見えた。
君が大好きな彼の背中が。
君のことを大好きな彼の背中が。


君は気付いていないんだろうけど彼の背中を見つめる君の横顔を見てると 愚かな私は どうしても君の不幸を願ってしまうんだ。

君の不幸は 私の不幸でもあり、幸でもあるなんて訳わかんないよね。


このまま見続けていたらどうにかなってしまいそうだと
視線を逸らした 臆病者は 誰だろう。


私の一番大切な人は 君なのに、どうして君の不幸を願ってしまうんだろう。
幸せになってね。なんて言っておきながら不幸を願うなんて 君への裏切りなのに。


でも 私は臆病者だから。君の不幸を願うなんてことは到底できないよ。


私一人が苦しめば 君は幸せなままなんだから。
私一人が我慢してれば 誰も不幸になんてなりはしないんだから。
私一人が泣いたって 決して誰も困りはしないんだから。


こんな想い 時が経てば色褪せて、消えてしまって
きっと、忘れてしまうんだから。


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