新垣和人…
ノートの端っこに名前を書いた。
私は、新垣の家に行くのを止めようと思った。
本気でそう思った。
友達を失いたくなかったから…
ストーカー的行動を、友達から非難されるのは辛かった。
冗談ぶって、笑っていられるにも限界がある。
泣き出しそうになる自分を押し殺して笑う。
なんでも軽く、
簡単に…
私のイメージだ。
男に真剣に恋して、自分を見失うなんて…
私らしくない。
できるだけ、本気じゃないフリをした。
それがよけいに反感を買う。
本気じゃないなら、先生の嫌がることやめなよ…
ゆかりは、直のことは応援してるくせに…
知ってるよ。
直は、ゆかりには隠し事はできないもん。
絶対ゆかりには話してる。
新垣を好きだってこと。