――夏休みが終わり、また始まった学校生活。


体育祭を間近に控え、応援団に所属する生徒はほとんど授業中眠っていた。




「おいおい、応援団は朝練があって眠いのはわかるが寝るなよな!」




現文担当の小泉先生がそう注意するが、起きる気配は全くない。


何回か注意をし続けた小泉先生は、やれやれとため息をついて、ついには注意するのをやめてしまった。




不良高校の文化祭は案外普通だったが、体育祭は他校の体育祭とは比べ物にならないくらい盛り上がるらしい。


理由は、勝負ごとだから。


さすがに喧嘩はしないらしいが、毎年怪我人が続出するらしい。それほど生徒は本気で挑んでいるのだ。


競技だけではなく応援もすごいらしくて、特に応援団長は当日になって声が枯れる人が多いらしい。




クラスごとに色別のチームが分けられ、私たちA組のチームカラーはなぜか金色。神雷の偉大さと憧れを色で例えて、金色に決まったらしい。


一切反論がなくその色に誰もが賛成した、という噂を聞いた。


さすが神雷としか言い様がない。