ケータイ小説 野いちご

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涙のむこうで、君と永遠の恋をする。

⑨その涙に触れさせて



あの日、藤枝 孝が警察に捕まった日から3日、あたしは学校に復帰した。


昼休み、あたしは疑問に思った事を尋ねる。


「梨子も、優真くんも琢磨くんも、どうして病院にいたの?」


あの後、あたしは少し体調を崩して、病室に戻るはめになった。

看護師さんからは、「ご飯も食べれてないのに、無茶しないで下さい」と注意されてしまった。


今では、すっかり体の調子も良い。

悪夢を見る事も、虐待のニュースを見ても、まだ動悸がしたり、気持ち悪くなったりはするけど、前よりひどくない。


PTSDの症状も、少し良くなっているのかもしれない。


「渚が、ほのかちゃんの事を助けたいって言ったんだぜ」

「僕たち、ほのかちゃんの事を助ける為に、色々作戦を立ててたんだ」


琢磨くんと優真くんがそう言って得意気に笑う。


「ほのかとほのかのお母さんが同じ病院にいたら、あの男が絶対接触しようとするだろうから、警察に見ててもらうようにおばあちゃんとお願いしに行ったのよ渚が」


「ほら、俺はあの男に切られてるし、そうすれば警察も動くかなって」


梨子と渚くんが説明してくれる。

あたしの知らない所で、みんなが動いてくれてたんだ…。


「本当に現れたからびっくりしたよな」

「うん、それで僕たちが警察呼びに行ってる間に、もう2人が接触してて、間一髪だったね」


琢磨くんと優真くんが目を合わせてそう言った。

あたしは、みんなに頭を下げた。


「みんな、本当にありがとう」


本当に、あたしは……友達に恵まれてる。

きっと、1人では乗り切れなかった。















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