そんなお転婆に育って行く卯月に
またもや事件が起きた。

それは、数日が経ちお昼過ぎた頃。
私は、乾いた洗濯物を取り込んでいた。

卯月は、1人遊びの他に飼い猫の白雪と
じゃれて遊ぶことがある。と言っても

一方的に卯月が白雪を引っ張ったり
追いかけまわしているだけなんだけど。

大人しい白雪だからいいけど
あんなにしっぽを引っ張ったり抱きついたら 
普通ならひっかかれそうで危ないわね。

「たっ……よ。ニャーニャー」

そう言いながらバシバシ背中を叩いているし。

「卯月。メッ!!
そんなに叩いたら白雪が痛い痛いでしょ?」

慌てて注意する。

さすがに白雪が可哀想になってきた。

「あう……?ニャーニャー」

何故怒られているのか分からないのか
猫を主張する。

どうしたら分かってくれるかしら?

困っていると耐えられなくなったのか
白雪は、棚から棚へとよじ登り
高い場所に避難してしまった。

「ふぇぇ~ん。ニャーニャー」

居なくなったため卯月は、泣き出した。

「ほら、見なさい。
白雪にあまり痛い痛いさせるから
白雪が怒って逃げちゃったわよ?
ごめんなさいは?」

わざと怒ってみせる。

これに懲りて白雪を叩かないといいけど……。