「遅い…(怒)」



家に帰ったら玄関で腕組みしている響也さんがいた。



お、怒っていらっしゃる…。



響也さんって、優しい性格じゃなかったっけ…!?




「すんませーん!サッカー楽しくなっちゃって…」




「心配するんだからなー?遅くなるなら連絡するんだぞ?」




あ、やっぱり響也さんは優しかった…。



ほっ。




「タオル」




イケメンと言うより美男子にイメージが近い、クールそうな人がタオルをくれる。




「ありがとうございます…」




受け取って、髪を軽くふく。




「皆、待ってるよ…?」




私は首をかしげた。




ーーーぽんぽん



響也さんは私の頭を軽く撫でて、リビングに入っていく。



琢磨くんと桜井くんはニッと笑って



「先入ってるからなー」



と、玄関を上がった。




「……?」




なんだろう…?



なんか違和感。






ドアを開けた瞬間。






『ぱんっ!ぱんぱぱんっ!』







色鮮やかなテープが目の前を舞う。




な、に…?




「ようこそ!桜井家へ!!」



目の前には

響也さん、昇くん、桜井くん、琢磨くん、恵美さん、お父さん………その他…。




テーブルの上には巨大なケーキがあった。




お父さんと恵美さん…これを買うために今日、遅れてきたのか…。




これはひょっとしてサプライズ…?




胸が熱い。



この気持ちは何…?




「さーゆりん!」



さゆりん…?




「ウワ……」




「え、その反応傷付くよ?」



海里さんがいる。



ほら、あれ。チャラチャラしてるモデルだ。




「さゆりん、これから宜しくねー!!」



ガバッ!



私に抱きつく海里さん。