「おい、下僕、今日はクリームソーダ」


そう言って、いつも私の机に小銭をばら撒いてくる。


にっくき、桐谷。


これがいつの間にか習慣になっていた。


私は鋭く怨みを込めた目つきで睨みつける。


「あ、なにその変顔。俺に逆らう気があるなら親父どうなるかな〜」


なんてことばっかり、言ってくるから!!!


ーガシャン


自動販売機から出てきたクリームソーダを手に取る。


「桐谷のやつ、ほんとに腹立つんだけど!」


私は出てきたクリームソーダを思いっきり振りながら、横にいる香菜に鬱憤をぶちまけた。


「まぁでもそれ以外には特に何もしてこないんだし、いいんじゃない?」


「んにしても毎回毎回行かされる身にもなってよ!」


「んー?でも、私たちもいつも行ってるから結局ついでに買うくらいだし?」


「香菜…一体どっちの味方なの?」


「んー?強いて言うなら、私の味方!」


もう、香菜には話さない。


そう、心に誓った。