病院へ着き、おばあちゃん病室へ入るとおばあちゃんは眠っていた。

物音を立てないように、椅子に座りおばあちゃんに目を向ける。


私が今、笑えてるのはおばあちゃんと挟蘭の存在があったから…。

中3の頃お父さんとお母さんが死んで、なんで私だけ生きてるんだろう…って毎日生きてるのが嫌で、手首を切って死のうとした時。

『私は、愛華のことが大切なんだよ!
だから、死ぬなんて考えるんじゃない!
お母さんもお父さんも愛華に笑って生きていて欲しいって思ってるんだろ?

その約束を守りなさい!

笑っていれば幸せになれるんだ!』


って、必死に泣きそうな顔で言って私は、なんてことしてるんだろう。お母さんとお父さんの約束守らないと…って思えたんだ。


だから…


「ありが…とう…」

そっと、誰にも聞こえないような声で私は呟いた。