「おーい!青柳ー!」
屋上で休憩してから教室に戻ろうとした途中、名前が呼ばれ振り向くとそこにいたのは光のクラスの担任の先生。
白衣を着ているからてっきり化学の先生かと思っていたけど、担当は英語。
服がチョークで汚れるのが嫌だとかいう潔癖症の新山先生は茶髪でハーフっぽい顔立ち。
そこに話しやすい雰囲気(やや軽い)があるから学生のアイドル的存在となっている。
でもその先生が一体何の用だろう。
光に何かあったのかな。
「ごめん、ユカ。先に行ってて」
そう伝えてから先生の元へと駆け寄る。
「どうかしましたか?」
「お前、この前やった英語の抜き打ちテスト0点だったぞ」
「あぁ」
なんだ、その事か。
光の事じゃないんだ。
良かった。
「それで?」