ーー数日後。



「つーかお前、なんで俺が沙良に未練あると思ってたわけ?」



琉衣くんがふとたずねる。



お昼休み、私たちは屋上で一緒にお昼を食べていた。


お昼ごはんはもちろん今日も手作りのサンドイッチ。



「そ…それはだって…

あの時琉衣くんがとっさに沙良さんを助けたの見て…

やっぱり大事な人なんだって思って…」



私がモゴモゴ答えると、琉衣くんは眉間にしわを寄せる。



「はぁ?別にそんなんじゃねーよ。

あれはな、たまたま前あいつが板重崩して怪我したことあって、またケガすんじゃねーかと思って思わず助けてやっただけだよ」


「そ、そうなんだ…」


「あいつじゃなくても助けてたし。

なにお前、まさかそれで俺のこと避けたりしてたのかよ」



うっ…。



「う…うん…。

だって琉衣くんが沙良さんに未練あるのかもと思ったらショックで…」


「ねぇよアホ」


「ご…ごめん…」



なんだか怒られてるみたいで思わずシュンとする。


すると琉衣くんはそんな私の顔をクイッと覗き込んだ。



「それはなに…お前あいつにヤキモチ妬いてたってこと?」